もうこの時期か。
私がコラムをサボっている間に、世銀のDoing Businessレポートが発表されましたね。
こんにちは、もんにちは。
ビジネスのしやすさでは、世界で上位10カ国は以下の通りとなっています。
1位 ニュー・ジーランド
2位 シンガポール
3位 デンマーク
4位 韓国
5位 香港
6位 米国
7位 英国
8位 ノルウェイ
9位 グルジア
10位 スウェーデン
アジアでは、さすがシンガポール、さすが香港、さすが韓国と言ったところですね。
その中で、日本は34位と、ロシアとカザフスタンと並ぶ位置に。
決して悪いとは言えないが、ほかのアジアの先進国に大きく差をつけられています。
モンゴルは、62位と、190カ国の中で、上位1/3に入っているとは言え、決して満足できる水準ではありませんでした。まあ、中国の78位と比較したら、まあまあと言ったところでしょう。
じゃあ、モンゴルでビジネスをしにくい理由はどこにあるのでしょうか?
まず、事業を始める手続きの簡易さ。
59位と、まあまあのところです。
手続きにかかる日数は10日間、手続きに必要な段取りは六つと、かなり優秀の点数(100点数中90.08)となっていますが、ほかの国もこの点で優秀なため、順位としては若干落ちちゃっていますね。
比較として、日本は106位、中国は93位と、かなり後ろにランキングされています。
次に、建設許可の手続きの簡易さ
23位と非常に優秀な点数を取っています。手続きにかかる日数は137日間と決して短い期間ではありませんが、品質管理は15点数中14点を取っています。
隣国のロシアと中国はそれぞれ115位と172位となっており、手間が一杯かかるのが伺え、日本でも50位となっています。モンゴル、ロシア、中国、カザフスタン、韓国、日本、シンガポールと言った国を比較した場合、モンゴルより簡易な手続きとなっているのは、シンガポールだけとなっています。
三つ目の項目、電気へのアクセス
モンゴルが大きく点数を失っているのは、やはりインフラ部門でした。190ヶ国の中、139位。ロシアの10位、日本の17位、韓国の2位、シンガポールの12位と比較してもその差が歴然です。
広大な国土に、人口密度が低いこと、発電所が前世紀半ばに建設された発電所がほとんどであることなどが大きな影響を与えているでしょう。
その中、再生可能エネルギー部門に目をつけた孫氏はすごいですね。
成長余地の高い部門ということで、この部門で低位にあることは必ずしも悪いことではないかも知れませんね。
四つ目の項目、所有権登録手続き
日本の52位を若干上回る50位でした。手続き自体は5つの手続きと平均10日間と簡単なものとなっていますが、問題は、登録管理の質にあります。0-30のインデックスで、14.5と低い質管理となっていることが主な原因でしょう。
五つ目の項目、クレジット(借入)のしやすさ
ダントツ簡単であり、20位となっています。人口が少ないため、みんなのクレジット履歴を管理するのが容易であることが主な要因と思われます。日本とカザフスタンは77位、ロシアは28位、中国は68位、韓国は55位、シンガポールでさえ29位というから、優秀ですね。
直近で、lend.mn というスタートアップ企業が非常に成功裏にビジネスモデルを立ち上げたのも、この強いトラックレコードをIT化できたことに由来するものと考えられます。
日本で消費者金融の高いノウハウを有する大手企業が入ってくる余地はあるのではないでしょうか? 金利も高いですしね。
六つ目の項目、マイノリティ・インベスター保護
海外でビジネスをする際、もっとも重要な項目のひとつ。大株主がほかの少数者を迫害してしまうんじゃないか?法律で、私は守られているのでしょうか? 気になるところですよね。
中国はこの点に関して、隣国の中で最低の119位なのに対して、その他の国は似たりよったりということでしょうか? モンゴルは33位、ロシアは51位、カザフスタンはなんと1位、日本は若干弱い62位、韓国は20位、シンガポールは4位となっています。
七つ目の項目、税務制度の複雑さ
ここも、中国を除いて、ほとんど変わらない順位となっています。中国は130位となっているのに対して、モンゴルは62位、ロシアは52位、カザフスタンは50位、日本は68位、韓国は24位、シンガポールは7位。
モンゴルの場合、税務制度そのものはシンプルなものとなっているが、消費税から免税される項目の少なさ等が、ビジネスを行ううえで必ずしもよい環境といえない状況を作っているともいえますね。
八つ目の項目、海外との貿易のしやすさ
落とし穴はやはり、ここにあります。インフラ整備がされていないこと、海へのアクセスがないこと、複雑な手続き。。。この辺において、モンゴル、中国、ロシア、カザフスタン、全部ダメな子です。110位、100位、97位、123位と、日本、韓国、シンガポールの51位、33位、42位から大きくかけ離れた結果となりました。
課題ですね。
手続きの落とし穴について、弊社のコラムニストのイブクロさんが書くと思いますので、注目していて下さいね。
九つ目の項目、契約執行のしやすさ
ここもやはり、モンゴルの弱いところですね。契約を結ぶは良いが、中央政府でさえ義務を果たさないといったことが頻繁に起きているからであります。
モンゴルは88位と、今回ベンチマークで選んだ国ので最下位。ロシアは18位、中国は5位、カザフスタンは6位、日本は若干落ちて51位、韓国はなんと1位、シンガポールは2位となっており、みんな律儀な中、モンゴルだけはダメな子でしたね。
約束は守りましょうよ、モンゴルよ。ビジネスとは信頼で成り立っているようなものですから。
と、まあ、世銀のレポートを簡単に紹介しました。
ダメなところは直せば良いから、今後だんだんよくなるでしょうと信じましょう!
ダメコラムニストのぞりごでした。
今後もよろしくね♪
もんじゃ、次回まで♪