こんにちは、もんにちは。

コラムニストのゾリゴです。

二年半ぶりの休暇を取り、ちょっと旅行して来ました。ま、旅行してなかっただけで、私の生活は休暇そのものみたいなものですけれど。。。

日本、インドネシア、シンガポールと、どれも異なる経済基盤を持つ国をぐるりと豪遊、否、放浪して来ました。面白かったです。

モンゴルと比較したそれぞれの特徴を我ながら分析して次回に書きたいと思いますが、今日はちょっと爺ネタ的なものを書こうと思います。

実は最近、モンゴルで色々なことが動き出しています。

まずは、業界再編です。

先日、キャシミア大手のGoyo(「美しい」という意味)をMCSグループが売却、国内最大のキャシミア製造会社であるGovi社の21.52%を保有Tavan Bogdグループが買収しました。国内最大の2社が今後製造ライン等を統一させて行くことが期待されます。Govi社は、2017年に売上を24%、その後も2021年までに年間23%の成長率を目指しており、それに向けての製造ラインの補充といったところでしょう。

それがどういう意味か?

2002年だったか、その昔、日本のユニクロ社が格安な値段でキャシミアを導入しようとして色々調査していました。プロジェクトを発案したのは、モンゴル人であり、私の一橋大学の先輩であるバトサイハン先輩でした。当初は、モンゴルの輸出にも繋がり、ユニクロ社の利益にもなるプロジェクトとして発案しましたが、モンゴル側がユニクロが必要とする量を生産できないという理由により、本案件は内モンゴルの会社に譲るしかありませんでした。質では、モンゴルのキャシミアの方が断然良いのに、残念な結果となったわけです。ユニクロ社や、消費者から見たらプロジェクトが大成功に終わったのですが、先輩は少しばかり悔しがっていました。自分が目指した形とは異なる形となってしまったためです。

今後は、この2社が製造ラインを統一することで、このような案件も取れるようになるでしょうということで、私としては非常に明るいニュースとしてみています。

モンゴルの企業は、せいぜい20-30年の若い企業が多いです。まずは、色々な分野に手を伸ばして行く企業が多いです。MCSにしても、Tavan Bogdにしても、その他も。

その広がりを目指す形から、今度は、収束に転じたのが今年の特徴とも言えるかも知れません。実は、MCSグループは、今年、アルコール飲料生産会社のMBCをも国内最大のアルコール生産会社のAPUに統合売却しています。モンゴル2大企業が統合した形になりました。日本で言いますと、キリン社をアサヒに統合したといった感じでしょうか?ブランドはそのまま保持しつつ、効率化を図る意図となっています。

モンゴルのウォッカやビールは非常に質が高いことは、酒飲みの私が保証します! その企業が効率化を進めることで、国際進出も可能と見られます。

MCSとしては、鉱業、インフラストラクチャー、エンジニアリング等に集中し、徐々に一般消費者向けの業界から撤退して行く形となっています。

もうひとつのこと。
以前は、鉱山や鉱物案件しかものがあまりないモンゴルでは、ここ最近スタートアップ企業ブームとなっています。

12月の8日から輸出を目指すスタートアップを集めたフォーラムを予定しています。ハーブティーや、ソープなどの一般消費者向けのものを含む30社以上が集まることになっています。

今年のInvest Mongolia 2017 Tokyoにも出席してきましたが、今までのフォーラムは、メガ・プロジェクトを中心にした話ばかりで、一般の投資家が関心を持つ零細企業・零細プロジェクトはあまりにも放って置かれている感が強かったため、これは良いきっかけとなると思います。ましてや、あまりにも鉱業に偏った経済基盤となってたことが、モンゴルの経済基盤の脆弱さにも繋がっていたため、空洞を埋めることのようなイニシエティブが必要でありました。我々が本ポータルサイトを立ち上げたのも同じ目的を有するがゆえです。

第三に、モンゴルはIT、Fintechに力を入れることを表明しています。

先日クリプトネーションとなるフォーラムが開催されました。
今回、日本に行った時、ビックカメラ等でもビットコインが決済手段として導入されているのは衝撃的でしたが、日本は依然として現金主義のままでした。モンゴルはというと、クレジットカードや口座振込みが一般化しており、今後、クリプト貨幣の使用も非現実的ではないと感じています。

私は、クリプト貨幣そのものは、大きな成長余力を持っていると見ているが、ビットコインについてはバブルを起こしていると見ているため、必ずしも楽観的には見ていません。エネルギーを自給できないモンゴルにおいて、特に、エネルギーを大量に消費するクリプト貨幣の発掘は、未だ若干早いかも知れないとも見ていますが、再生可能エネルギー分野において大きな成長余地を持つモンゴルでは、エネルギー部門の合併でのクリプト貨幣の発掘も今後は良いプロジェクトかも知れませんね。とにかく、モンゴル銀行および財務省はクリプト貨幣に賛同しているのはもっとも良いニュースのひとつと感じています。

まあ、そんな感じで、業界再編や、零細スタートアップ、フィンテックと言った分野でも色々と未来は明るいかも知れませんモンゴル。投資先として検討してはいかがでしょうか?

投資をして行く上での制度の特徴等を含めた情報の提供は弊社で行って行くつもりですので、よろしくお願いします。

もんじゃ、次回まで(次回は、インドネシア等との比較か、税制度の話か、どちらかを書くと思います)

よろしゅうに♪