こんにちは、もんにちは。
インドネシア、モンゴルの比較感想文は、また先延ばしにしたいと思っている、サボりゾリゴです。
でも、何かを届けないといけないですよね?この時期は、みんな忘年会ムードで、あまり目新しいネタもないのは悩みの種です。そういう時は、「一般的な話」が一番定番ですよね?モンゴル人はなぜ極寒の地に住んでいるのかとか、そういう類の? は冗談として(先日、日本のあるメディアからモンゴルに住むわが友人にそういった話題で番組を作りたいという依頼があったらしいですが)、前回は租税制度について若干触れましたが、今回は投資環境等に触れてみたいと思います。
まずは、モンゴルは日本の企業にとってどの程度魅力ある市場なのでしょうか?
これは、一概に言い難いところがあります。
というのも、人口が少なく、ビジネスコストとして他のアジアの国と比べて必ずしも低いと言えず、またインフラ整備が整っていないこと、法律等のソフト・インフラに関しても不透明性が強く、さらに為替リスクが存在するなどの弱点を孕んでいる一方で、モンゴル国内での競争は低く、税負担も少ないこと、日本モンゴル間のEPAが発足されたこと、親日国家であること、豊富な地上及び地下資源を有することなどが強みとなっています。
まずは、ビジネスコストについて
2016年6月時点のJETRO調査によれば、人件費(月額)、運送費(コンテナ40Ft、対日輸出)、オフィス賃料(月額)、電気料金(業務用、KWh)、税率は、アジアのほかの都市と比べて以下の通りでした。つまり、2016年時点では、モンゴルの人件費は中国に次ぐ水準と他のアジアと比較して安くなく、また運送費に関しては一番高いものとなっていた一方で、賃料や、税率については他のアジアの国と比較して有利な状況となっていました。
(単位:米ドル)
主要コスト | ウランバートル | 北京 | 成都 | ジャカルタ | ハノイ | ヤンゴン |
人件費 | ||||||
ワーカー | 318 | 578 | 488 | 257 | 181 | 127 |
管理職 | 1,231 | 1,702 | 961 | 913 | 871 | 951 |
運送費 | 4,100 | 460 | 3,100 | 800 | 990 | 800 |
オフィス賃料 | 18 | 102 | 35 | 47 | 35 | 70 |
電気料金 | 0.11 | 0.12 | 0.13 | 0.07 | 0.12 | 0.11 |
法人税 | 10%, 25% | 25% | 25% | 25% | 20% | 25% |
個人所得税 | 10%-25% | 45% | 45% | 30% | 35% | 25% |
出所:JETROアジア・オセアニア主要都市・地域都市関連コスト比較2016年6月より作成
なお、2016年以降に変わったことがあります。まずは、為替レートです。2016年6月に1ドル1930トグログでしたが、今現在は2432トグログと、30%強のトグログ安となりました。それを甘味しますと、管理職の人件費は972ドルとジャカルタやヤンゴンと並ぶ水準にまでおり、また2016年の不況を経て賃料等も大きく下がっています。また、2018年より不動産売買利益にかかる税率が大幅に上がったことより、不動産の需給バランスも変わっており、今後は物件費や賃貸費の大幅の上昇は見込みにくいでしょう。
トグログの為替リスクが低減し、またEPAの仕組みが官僚等になじんで来た今こそが投資する時期といえるかも知れません。
もんじゃ、新年に成功を祈って、今回の記事を終わらせます。
来年もよろしくお願いいたします。