こんにちは、もんにちは。

旧正月でボーズ(モンゴル版小籠包)を食べ過ぎたゾリゴです。

(旧暦で)明けましておめでとうございます。

実は旧正月前に2017年度の実質GDP成長率が正式に発表されました。

その数値は1月に発表された暫定値の3.8%を大きく上回る数値の5.1%となりました。

2017年の初めには世界銀行や多くの研究期間の予想成長率コンセンサスは2%台だったのが急回復した形となっています。しかし、2%台から3.8%、それから5.1%と数字の変動が大きすぎるのは問題ではありますが。。。国際機関はいつも保守的に見積もってるいることが原因でしょう。

そして、喜ばしいことがもう一つあります。前回暫定値発表時にも書きましたが、この成長率に貢献しているのは、モンゴルの主要産業である鉱業ではなく、その他の農業やサービス業と言うことです。モンゴルの産業界の課題とも言える多様化が図られて来ている証拠とも言えましょう。

逆に鉱業部門は、銅の発掘量が減ったことが主な理由で足を引っ張る形となっています。

コモディティ部門は市場のボラティリティが高く、決してそれだけを頼っちゃいけない部門と考えている私からみたら、鉱業部門からの依存度が下がることは必ずしも悪いことではないでしょう。

と、良い時事ネタで挨拶を始めましたが、良い事ばかりでもありません。

モンゴルのエネルギーセクターはどうも騒がしいのです。

1月に第5火力発電所プロジェクトがキャンセルとなったと怒りのコラムを書きましたが、続けてキナ臭いことが起きています。

第5火力発電所プロジェクトに関しては、政治家の介入がキャンセルとなる主な理由だったみたいです。と言うのも、第5火力発電所が出来てしまえば、既存火力発電所のアップグレードやバガノールでの火力発電所の建設が必要なくなってしまうため、そちら側のロビー活動が当該キャンセルの主な理由となったのではないかと言う憶測なのです。実際にどちらのプロジェクトがより経済性が高いのかは詳細な計算を比較しないと分かりませんが、海外投資家の信頼を裏切る結果となったことは確かです。残念でなりません。

そして、先日また1つのプロジェクトであるタヴァントルゴイ火力発電所のキャンセルも発表されました。本来はオユトルゴイ鉱山のエネルギーを国内から補充する重要な役割を果たすべくプロジェクトでしたがそれが政府側から一方的にキャンセルとなったなんて、一国民から見たら信じられないことです。一体政治家は誰のために動いているのでしょうね。

このキャンセルで一番得するのは南の隣国でしょう。

タヴァントルゴイの石炭を輸入し、中国内でエネルギーを生産して高い代金でモンゴルに輸出と言った形が出来るためです。

今までは中国とモンゴルの貿易はモンゴル側の貿易黒字となっていますが、それを中国側にメリットがあるように改善したい中国側の働きかけは理解出来ます。但し、モンゴルの政治家はモンゴル側にベネフィットがあるように政策を練らねばならないのに、一体何をしているのでしょうと言う怒りなのです。

ま、大きなプロジェクトは色々と複雑ですから憶測でああだこうだ言っても仕方がありません。私としては更なる多様化、経済基盤の強化を望むばかりです。

実際にモンゴルと日本のシナジーを狙った色々な動きもみられています。例えば、電通がモンゴルで400人規模のIT子会社を作ることが決まったと言うニュースもその一例です。モンゴル人は数学を得意とする人が多く、国際数学オリンピックでも良い結果を出していることが買われたとのことです。こう言った人的資源があることを知らなければ成し得なかったことでしょう。

こう言った、地下資源だけでなく、ほかの資源の存在も知らせて行きたいがためにもこのポータルサイトがありますが故、コツコツと頑張って情報発信して行きたい所存でございます。

では、次回良いニュースが運べたらと願って、今回はこれにて。

もんじゃ♪