キルギス訪問中のハルトマー・バトトルガ大統領は6月14日、同国ビシケクで開催された第19回上海協力機構(SCO)首脳会議後のオブザーバー4カ国を交えた拡大会合へ出席し、演説を行った。

バトトルガ大統領は演説で、モンゴルの積極外交を「モンゴルはアジア太平洋地域における政治や経済での多国間協力へ積極的並びに建設的なコミットメントを試みている」と述べ、SCOに対する見方を「地域安定化及び安全保障、経済などの幅広い分野での協力拡大の促進を図る国際枠組みとして定着しつつある上海協力機構を重視している」とした。さらに、大統領は「モンゴルは、SCO参加格上げを検討中。但し、国内世論には賛否両論が存在する」とSCO加盟へ言及し、「オブザーバー国及び交渉国、SCO事務局間の協力促進に関する中期行程表の作成、オブザーバー国の地位見直し、加盟国とオブザーバー国間の連携推進などを大いに歓迎する」とSCOの枠内での参加国間の協力関係の拡大に対して理解を示した。

さらに、大統領は、このほど開催のウランバートル対話を地域安全保障、電力系統連携やインフラ網、人道分野での協力を促進させる開かれた対話枠組みと改めてその意義をアピールし、地域内のエネルギー協力について「北東アジア・スーパー・グリッド構想は国際協調の一つであり、地域平和と信頼醸成に重要である」と強調した。